アークランドサービスの株主総会にいってきたので内容をまとめてみました。
かつや
○売上前年比100%達成。
○客単価・・・メニュー変更を行うが、改善がみられなかった。新たなメニュー構成等をテストしていく。
○客数・・・割引券や月一回のフェアメニューが想定以上に貢献した。
下期からテレビCM放映を初めて実施し「全力飯」をアピール。新規顧客の獲得を目指した結果、売上の伸びがあり効果を確認できた。8月までに順次日本全国の地域へテレビCMを展開する。(2019年CM実施済み 中京、新潟)
〈今年放送予定〉
4月 東北、関東、北陸
5月 中京、関西
6月以降 北海道、中四国、九州
ツイッター公式アカウントを2019年5月に開設。
店舗検索サイトNAVITIME導入。12月にテレビに取り上げられるて大幅に閲覧数が増加した。
今季から積極的にSNSを利用していく。
テイクアウトの強化
軽減税率の対象。
テイクアウトは売上の30%を占めている。
Uber Eatsなどのシェアデリの活用を強化していく。
からやま
客数前年比96.1%
客単価前年比101.2%
売上前年比97.2%
昨年比から厳しい状態にある。
しかし、店舗当たりの月商は980万円あり、かつやよりも大きく、成長余地はまだまだ大きい。
2019年8月にラーメンの幸楽苑が新加盟店となり店舗数は88店舗へと成長。
しかし店舗の増加に人員の確保が追いついていない状態で営業力が低下。
今季は人員確保と教育に注力していく。
高い原価率(39%)の改善へ、メニュー変更を実施し収益性が改善された。
からやま定食590円→690円に変更。
原価率の低い大判からあげ定食590円の導入。
今期の課題
・鶏肉の仕入れルート、鶏肉の処理工程、店舗作業の効率化、また人員の補充、教育を強化し営業力の向上をはかる。
・テイクアウトの強化
・販売方法の改善
・レジ会計の渋滞の解消
・メニューの拡充
・ポイントカードの見直し
からあげ縁(ゆかり)
業態は好調に推移。
ロードサイド型の縁の開発を行い駅前出店から店舗を拡大する計画。
カレーcamp、ごちとん、天丼はま田の強化
カレーcamp・・・若い女性に評価されている。売上前年比135%で過去最高。
ごちとん・・・渋谷、下北沢に新規出店確定。他からも引き合いの話あり。
天丼はま田・・・2019年8月からの出店で毎月800万円前後の売上。
食事後にくつろげるカフェとの複合的な展開を計画中。
客単価1500円程度のとんかつ店「とんかつはま田」の出店が確定。
はま田ブランドで、天丼、とんかつ、複合店の3パターンで拡大を目指す。
海外事業
昨年15店舗を出店。
出店計画
かつや、からやま中心に100店計画。
からやまの人員確保が課題のため抑えた計画とした。
新規のM&Aも進行中のため出退店数の変動の可能性あり。
2020年度計画
売上高 363億円
経常利益 47.5億円
当期純利益 26.5億円
既存店の前提条件は売上前年比、からやまが98%、その他が100%の設定とした。
出退店の割り振りにより上期は売上の伸びに対して利益が微増となるが、通期でしっかりと利益が出る計画になっている。
質疑応答
・割引券の利用率は?
→2006年から割引券を配布していて、70%のお客様が利用している。
・今年度の計画で岡むら屋の話がなかったが?
→想定内の売上はあるが、営業状況が安定してない。また、駅前立地に集約されているのが現状で、今後郊外へ出店できるような業態に改善してからの多店舗化を考えている。
・岡むら屋をなくす方向ではない?
→なくす方向では考えていない。
・子会社の業績は?
売上 | 利益 | |
---|---|---|
かつや | 130億円 | 20億円 |
エバーアクション | 70億円 | 9億円 |
アークダイニング | 8億円 | 4700万円 |
食材の原価率は33%となっている。
・からやまの店舗で行列が見られるが、回転が良くなるような改善などあれば教えてください。
→回転率の点で言えば、セミセルフレジ導入のテストを実施中。
会計は従業員が打ち込み、支払いはお客様でお金を投入してもらい、釣銭が自動で出てくる仕組み。レジ渋滞の解消を狙っている。
また、人員確保が課題であり採用活動の強化をはかっていく。
・ホットランドに出資していると思うが、株主総会の日時がかぶっていて両方出ることができなく、何か意図はあるのか?日程をずらしてほしい。
→ホットランドさんへの出資はしていない。アメリカ展開の際に合弁会社を共同で設立したが、アメリカ事業は撤退し現在合弁会社を清算中。
ホットランドさんの株主総会の日程は存じ上げていなかったが、開催日に関しては要望として受け止め検討したい。
議案の採決が行われて無事承認され終了。
最後に
かつやはテレビCMの効果に期待したいです。認知度がアップすることによって業績の向上と共に、あまり人気がない株価への影響もあってほしいですね。
からやまは一時期の勢いが鈍化した感があるけど、頻繁に人材の確保が課題ということを話していたので、なかなか成長のスピードをあげることができないのだろうと思いました。まだ成長余地はあると思うので、がんばって店舗数を増やして行ってほしいですね。
バックパッカーズの事業(カレーcamp、ごちとん)にも力を入れていくと話していました。帰りにごちとん代々木店に行ってみたら13時過ぎでしたが店内満席の5組ほど待ちのお客さんがいました。8割は女性のお客さんで活気ある感じでした。
東京たらこスパゲティが話題となっていますが、女性客も取り込んで、かつや、からやま以外の業態にも業績へ貢献してもらえるようになってほしい。
ずっと増益しているのに株価が冴えていないのは残念なので、がんばってほしいです。
株主優待券で食事しながらゆっくり待ちます。
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