コールマンの加圧式ガソリンランタンも持っていますが、使う頻度は圧倒的にフェアーハンドランタンです。
コールマンの加圧式ランタンは面倒な作業があったり、光の調整がデリケートだったりします。
対してフェアハンドのランタンは使い勝手が良くて、多少乱暴に扱っても壊れないのがいい点です。
LEDランタンも便利ですが、炎の明るさが落ち着いた雰囲気を作ってくれて、重宝してしまうんですよね。
コスパもいいですし、とりあえず一つ持っておいて損はないアイテムです。
ド定番のランタン
今や多くのキャンパーが使用しているド定番のランタンです。
フェアハンドランタンは100年以上前にドイツで生まれたランタンです。シンプルな構造で実用性に長けたランタンで、長年愛されてきました。
軍隊にも採用されていたとありますので、製品としての実力も折り紙つきということでしょう。
見た目も作りもまさに質実剛健といった製品だと思います。
構造はシンプル
理科の実験で使ったアルコールランプのように、芯が燃料に浸かっていて、芯に吸い上がった燃料が燃えて明かりをともします。
ランタンの骨格として柱のように見える部分が、実は空気の通り道としての役割をはたしていています。
新鮮な空気を上部から取り入れて、柱の中を通って燃焼部に送り込まれます。
燃焼した温まった空気は、上昇しランタンの上部から排出されまるので、火を点けるだけで空気が循環します。
このシステムによって安定して炎が燃え続けてくれるんです。
この構造のランタンをハリケーンランタンとも言います。
ハリケーンの中でも消えないという謳い文句です。
フェアーハンドランタンを選ぶ理由
- 雰囲気のある明るさ
- 光量も丁度よい
- 取り扱いが簡単
- お手頃な価格
- 灯油が使えるので燃費がめちゃくちゃいい
- メンテナンスがほぼ不要
1.雰囲気のある明るさ
ランタンの色味ってすごく重要です。ただ明るければよいというものではないんですよね。
フェアーハンドランタンの淡いオレンジ色の暖色系の炎が落ち着くんです。
焚き火を楽しむためにも、焚き火の邪魔にならないランタンの明かりという点も重要になってきます。
LEDのランタンは明るいかもしれないですが、白っぽい色の光りのものが多くて雰囲気的によろしくないですね。(最近は暖色系のLEDのものもありますが)
2.光量も丁度よい
光量も明るければいいというわけではないと思います。
加圧式のガソリンランタンなどはとても明るくていいのですが、しっぽりと夜の時間を楽しむ時には明るすぎると思う時があります。
もちろん食事の支度をしたり、多人数で食事をするときには明るさが必要なこともありますので、フェアーハンドランタンだけでは物足りない場面があります。
なので場面で使い分けられるといいと思います。
ソロキャンプなどの場合はフェアーハンドランタン一つと、作業用にヘッドライト一つでも事足りると思います。
3.取り扱いが簡単
燃料を入れて、芯に火を点ければいいだけなので、とても簡単です。
燃費もすこぶる良いので、燃料の補給もほぼ必要ありません。
もちろんLEDランタンの簡便さには負けますが、それでも手間というほどのものではないと思います。
4.お手頃な価格
カラーリングによって値段が変わってきますが、一番シンプルな塗装なしの
ド定番のフェアハンド276ジンクの定価が¥4,400(税込み)です。
カラーによって¥6,600、¥8,360の展開もあります。
加圧式のガソリンランタンなどは一万円以上しますし、中には三万円以上のものもあります。
加圧式のガソリンランタンとは機能的な違いもありますが、コスパで考えるとフェアーハンドランタンは相当いいと思います。
(アマゾンなどを見ると値段が上がっています。最近は品薄なようです。)
5.灯油が使えるので燃費がめちゃくちゃいい
使用する燃料は灯油もしくはパラフィンオイルです。
灯油だと1リッターで大体¥90前後で手に入ります。
カタログ値が340mlで20時間灯るとなっているので、1リッターだと約60時間。
キャンプ一夜で6時間灯していたとしても10夜分です。たった¥90で。
燃料費はほぼ考える必要ないくらい安い!
パラフィンオイルだと1リッター¥1,000以上するので割高になります。
といってもたかが知れてますね。
6.メンテナンスがほぼ不要
メンテナンスは
- 芯が短くなって燃料を吸い上げなくなったら、芯の交換をするくらい
- ホヤ(ガラスの筒の部分)がくもったり汚れがついたら拭いてきれいにするくらい
毎回やることではないので、面倒だと思うこともありません。
ランタンの使い方
1.燃料を入れる
燃料を入れる時にこぼれるとランタンに燃料の匂いがついたり、汚れてしまうのでジョウゴのようなものを使う方が入れやすいです。
使用しているのはコールマンのフューネルファネル。
中の白いフィルターがゴミなどを取り除いてくれる機能もあり、使っています。
ただ、フェアーハンドのランタンはタンク内にゴミが入ろうが、構造上とくに問題ないとは思います。
なにげにそこそこのお値段するので、加圧式のランタンも保有するのであれば、持っていていいと思います。
2.横にあるレバーを押し下げホヤガラスを持ち上げる(溝に引っ掛けると固定される)
3.芯に火を点ける(初回は芯に灯油を染みこむまでまで少し待ちます)
4.ホヤガラスをもとに戻す(レバーを少し内側に曲げながらロック解除)
5.炎の大きさをハンドルを回して芯の出し加減で調整する。
6.消灯は芯を下げると消える(下げすぎると芯が燃料タンク内に落ちてしまうので注意)
メンテナンス方法
メンテナンスは特に必要ないですが、芯の交換とホヤガラスの汚れを拭き取る必要が出てきます。
メンテナンスするためにはホヤガラスを外さなければなりません。
ホヤガラスの外し方
- ランタン上部のリングを上方向に引き上げると、バネの力で押さえられていたホヤガラスがフリーな状態になります。
- ホヤガラスを横に倒します。
- 横に倒すとホヤレンズを取り外すことができます。
- 取り外したら拭き掃除して煤や汚れを落とします。
灯油を付けて拭くときれいになります。
が、手につくと灯油の匂いがきついです・・・。
ホヤガラスが取り外せない場合の注意点
ホヤガラスが引っ掛かって横に倒れない場合があります。
この時に見てほしいのが、サイドのレバーが中途ハンバな位置で止まってしまっていないか。
サイドのレバーがきちんと上の位置まできていないと、ホヤレンズが引っ掛かって倒れ込みません。
芯の交換
芯が燃えて短くなると、燃料を吸い上げなくなってしまうので芯の交換が必要になります。
ホヤガラスを横に倒したら
底の部分の芯が出ているところのカバーを回して外します。
芯があらわになるので、古い芯を取りだして、新しい芯を入れるだけです。
替え芯用としてAmazonで購入したもの。
純正品ではありませんが、全く問題なしです。
肝心なのは芯の幅のサイズ
- 純正品が12.5mm
- 購入品が13mm
若干数値が違いますが、ちゃんと取り付けできます。
長さが全然違ってて
- 純正品が12cm 価格/¥220
- 購入品が450cm 価格/¥599
純正品はそのまま取り付けて使えますが、購入品は使う分を切って使います。
コスパは購入品が断然いいですが、芯はそうそうすぐに消耗してしまうものでもないので、多分450cmも使い切れないのではないかと思っています・・・。
芯取り替え後、問題なく点灯しました。
(新しい芯は燃料が浸透してないと芯だけが燃えてしまうので、浸透するまで少し待ちます)
購入したものはこちら。
他にも多数の製品がありますが、評価を見てこちらにしました。
燃料は灯油とパラフィンオイルどちらが良いのか
個人的には灯油派
僕は値段が安くて入手が簡単な灯油を使っています。
灯油を使っていて大きな不満はありません。
あえて言えば、炎を大きくしすぎると黒い煙が出て、煤が発生すること。
それと灯油が手につくと臭いということです。
パラフィンオイルのいいところは、煤が出にくく、匂いも灯油ほど強くないというところです。
ただし価格は高めで、入手場所が限られています。
なので、あまり細かいことは気にせずに道具は使ってなんぼという考えなら灯油でいいでしょう。
少しでもきれいに、そしてデリケートに道具を扱いたいのであればパラフィンオイルを使うほうがよいかもしれません。
フェアーハンドランタンの正規代理店(スター商事)が扱うパラフィンオイル
煤は気になるか
灯油だと煤が気になる人がいるかもしれません。
確かに煤は発生して、ホヤガラスに付着しますが、めちゃくちゃ気になるほどではありません。
毎回毎回清掃しないといけないレベルではないのであまり気にしていませんね。
この辺もどう感じるかは性格によるかもしれません。
芯の出し方が多いと炎が大きくなり煤が多く発生しますので、芯の出しすぎには注意です。
炎の色の違い
炎の色にも違いがあるように思います。
灯油のほうが暖色が強いオレンジ色です。
パラフィンオイルは灯油より透明感が強い上品な光の印象です。
灯油の炎の方が焚き火の明かりに近い温かみのある雰囲気に感じます。
これも好みの問題かもしれませんが、個人的には灯油の炎の色のほうが好みですね。
燃料の燃焼時間
灯油100mlでどれだけ燃え続けるのか検証してみました。
燃料タンクの容量が340mlなので三分の一より少ない量になります。
炎の大きさ(芯の出し具合)で燃料の消費量はもちろん変わってきます。
炎の大きさが大体2cmくらいで測定しました。
(煤は出ない程度で、結構明るめ)
結果としては5時間で炎が消えました。
構造上タンク内に少し灯油が残ってしまいます。
100mlで5時間なので、計算するとタンク満タンの340mlだと約17時間火が灯ることになります。
カタログだと340mlで20時間以上となっているので、多少短い結果になりました。
恐らく炎の出具合をもう少し控え目にすればカタログ値の燃費効率は達成できそうです。
5時間だと夕方18時ごろから23時まで灯ることになるので、キャンプ一泊分として十分な量でしょう。
灯油は1リットル¥90くらいなので、キャンプ一泊分としては100mlで燃料費はなんと¥9ということになりますね。
注意したいのは、キャンプ一泊の場合はタンク満タンに燃料を入れてはいけないということです。
確実に一夜では燃料を使い切れません。
ランタンに燃料を入れたまま保管するのは、燃料の漏れの心配があるのでよくないです。
余った燃料を元のボトルなどに戻すのも面倒なので、必要分を入れて使い切るのが理想です。
災害時にも使える
災害が起こって電気が使えない状況になってしまった時に、少量の灯油で長時間灯りをともしてくれるので、役に立ちそうです。
電気のない時代に使われていた道具なので当然といえば当然ですが・・・。
もしもの時の為にも、一つ家庭に置いておくのもいいですね。
最後に
フェアーハンドランタンはキャンプするのに一つは持っておきたいアイテムの一つです。
キャンプサイトの雰囲気作りに使えて、コスパが高く、扱いも簡単、そうそう壊れるものでもないので損をすることはないと思います。
ガシガシ使うなら塗装なしのタイプが無骨で好みですが、カラーリングも豊富にあるので、サイトの雰囲気作りに合わせて選択もできます。
持っていて損はない一品だと思います。
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